生きることをあきらめない

甲状腺がん、末期癌をあきらめない

癌=がん とは悪性腫瘍のことです。

甲状腺がんは内分泌系に発生するがんの90%を占めます。 しかしそれでも、日本で年間に発生する前がん患者の1パーセント前後と比較的まれながんです。 甲状腺には組織学的な違い、つまりがん化する細胞の性質により、次のような種類があります。

乳頭がん

甲状腺がんの80~90パーセントは、この乳頭がんです。
乳頭がんと次の濾胞がんは、 甲状腺ホルモンを分泌しる高度に分化した(成熟)した濾胞上皮細胞ががん化したもので、 分化がんと呼ばれます。 分化の程度の高い細胞から発生したがんがみなそうであるように、 この2種類のがんは悪性度が低く、それにあまり転移を起こさず、成長速度もゆるやかです。

ただし、乳頭がんでも、全体の10パーセントほどは悪性度の高い危険ながんとなり、 周辺組織や頸部リンパ節へ転移します。しかしながら、その識別は容易です。

濾胞がん

乳頭がんと同様に悪性度の低いがんで、 甲状腺がん全体の10パーセント弱を占め、ゆっくり進行します。

しかし乳頭がんと区別が付きにくく、組織をとり出して、(生検)、顕微鏡で詳しく、 観察するまで、乳頭がんと識別できないこともあります。 濾胞がんは乳頭がんよりも骨や肺に転移しやすいとされています。

髄様がん

甲状腺がんの1パーセントほどを占めるめずらしいがんです。

濾胞上皮細胞ではなく、カルシトニンと呼ばれる別種のホルモンを 分泌する傍濾胞細胞ががん化したものです。 これも高度に分化した細胞ががん化するもので、 分化がんの一種に数えられ、大半のものは悪性度は高くありません。 髄様がんの半数は遺伝子性とみられています。
なお、このがんは副腎や副甲状腺の病気をともなうことがあります。

末分化がん

全体の2パーセント前後を占めるがんで、 悪性度の高い乳頭がんの細胞がさらに変異を起こして、このがんに変わるとみられます。 とくに高齢者が多いこのがんは非常に危険度が高く、急激に成長し、前身に症状が現れます。 予後(治療後の生存率)はよくありません。

このほか、病理的に悪性リンパ腫である非ホジキンリンパ腫も甲状腺に発生します。

末期がんに対する統合医療の可能性

がんが多臓器へ転移することで末期がんと診断されてしまうと、 病院での積極的な治療が終了してしまうことがあります。 そのような場合でも西洋医療以外の統合医療で治療を継続することができます。 統合医療にはパン酵母抽出のベータグルカンやフコイダン等のサプリメントの他、 温熱療法などが利用されています。