生きることをあきらめない

咽頭がん、末期癌をあきらめない

癌=がん とは悪性腫瘍のことです。

咽頭にできるがんを、総称して「咽頭がん」と呼びます。 しかし、咽頭のどの部分にがんができるかによって、 治療法や治療後の回復の程度が異なるため、 咽頭がんは一般的に、「上咽頭がん」「中咽頭がん」それに「下咽頭がん」と区別して扱います。

上咽頭がん

上咽頭がんは東南アジアや中国南部で発症が多いとされていますが、 わが国では比較的まれながんです。 日本では年間500人ほどが発症します。40歳代~60歳代の男性に多く発症しますが、 10歳代~30歳代の若い人にも発症します。 上咽頭はリンパ組織に富むため、かなり早期からがんが首のリンパ節に転移します。 さらに自覚症状がなかなか現れず、がんの発見が遅れる傾向があります。 そのため、初診の患者の70~80パーセントにリンパ節への転移がみられます。 また、骨や肺、肝臓などの離れた臓器への転移(遠隔転移)も多く、 それらのがんで死亡する患者も少なくありません。

中咽頭がん

日本での中咽頭がんの発症数はさほど多くなく、年間1000~2000人程度です。 日本の南西部(九州、沖縄)での発症が多いとされています。 50歳代~60歳代の男性に多く発症しますが、若い人にもみられます。 中咽頭がんは扁桃腺にもっとも多く発症し、半数以上を占めます。 次に多いのが、舌根です。中咽頭がんの多くは、粘膜の上層にできる扁平上皮がんですが、 小唾液腺から腺がんが発症することもあります。 また、中咽頭にはリンパ組織が多いため、悪性リンパ腫の発生も少なくありません。 中咽頭がんも上咽頭がん同様、早期からリンパ節へ転移が起こるため、 初診の患者の50~60 パーセントに首のリンパ節への転移がみられます。

下咽頭がん

下咽頭がんは、統計的にはインドやフランスでの発症が多く、 日本ではあまり発症の多いがんではありません。 このがんはとくに60歳以上の男性が多く発症し、同じ年代の女性の4~5倍にのぼります。 しかし、咽頭と食堂の接合部にできるがんは、 慢性の貧血症(鉄欠乏性貧血)の女性に多いとみられています。 下咽頭がんは初期症状が現れにいため、 3期以降の進行がんになってから発見されることが少なくありません。 また、下咽頭がんの患者の10~30パーセントは食道にもがんがみられます。 これは咽頭がんが転移したものではなく、 がんがほとんど同時に2ヶ所以上に発生する「重複がん」です。 これは同じ原因、すなわち喫煙と飲酒によって発症するとみられます。

末期がんに対する統合医療の可能性

がんが多臓器へ転移することで末期がんと診断されてしまうと、 病院での積極的な治療が終了してしまうことがあります。 そのような場合でも西洋医療以外の統合医療で治療を継続することができます。 統合医療にはパン酵母抽出のベータグルカンやフコイダン等のサプリメントの他、 温熱療法などが利用されています。