肺がん、末期癌をあきらめない
癌=がん とは悪性腫瘍のことです。
肺がんは大きく2種類、すなわち「小細胞がん」と「非小細胞がん」に分けられます。
前者は肺がん全体の15~20パーセント、後者は80パーセント程度を占めます。
これらのうち、小細胞がん(SCLC)は比較的小型の細胞からなるがんで、「燕麦細胞がん」と呼ばれることもあります。これは、がん細胞を顕微鏡で見ると燕麦(オートミールの材料)の穂のようにみえるからです。
小細胞がんは非常に成長が早く、がん細胞の数が30日ごとに2倍になります。
そして、リンパ節、胸膜、肝臓、骨、中枢神経系(脳および脊髄)などにきわめて短期間で転移します。
そのため、がんが発見されたときには、かなり進行していることが少なくありません。
小細胞がんはさらに、小細胞型、小細胞と大細胞の混合型、
小細胞の結合型などにくわしく分けることができます。
一方、肺がんの大半を占める非小細胞がん(NSCLC)にはいくつかの種類がありますが、
おもなのは次の3つです。
腺がん
肺の分泌腺としての性格を持つ細胞、すなわち腺にできるがんで、非小細胞がんのほぼ半数を占めます。
このがんの大半は肺の気管支の末梢部(肺野部)に生じます。
6ヶ月ごとにがん細胞が2倍になる点では次の扁平上皮がんと同じですが、こちらの方が早く転移します。
なかには肺胞に発生し、空気の通路を通って肺の他の場所に転移する型(気管支肺胞腺がん)もあります。
扁平上皮がん
比較的男性が発生しやすいがんといえます。
この場合の扁平上皮がんとは、気管支の内張りの細胞に生じるがんのことです。
多くは肺の中央部の気管支(肺門部)に生じますが、肺の末梢部に発生することもあります。
このがんはほかの型より気管支の出血や潰瘍を起こしやすく、
またがん細胞の数は6ヶ月ごとの2倍になります。
他の型より転移はゆっくりと起こる傾向があります。
大細胞がん
気管支のもっとも細かい部分に生じるがんです。
その名のとおり大きく異常ながん細胞からなります。
このがんは肺の外縁部に生じやすいものの、実際には肺のどこにでも発生します。他の非小細胞がんより成長が早く、3ヶ月ごとにがん細胞の数が2倍になります。また、比較的転移しやすいがんでもあります。なお、これらの分類は原発性の肺がん、つまり肺に最初に発生したがんについてのものです。他の場所で発生して肺に転移した、いわゆる転移性あるいは持続性のがんにはあてはまりません。
肺がんをはじめ、多くの場合1ヶ所に発生します。
しかし、どこに発生しても、ある程度の経路を通って近くのリンパ節に転移していきます。
そのため、どのリンパ節にがんが転移しているかを調べることにより、
がんの進行状態をおおむね推測することができます。
一般的には縦隔にもっとも近く、肺への出入り口(肺門)にあるリンパ節へと転移していきます。
がん細胞が血液中に入った場合は、肺のほかの場所、肝臓、脳、骨などほとんど全身に転移します。
また、肺がんは、いちど治療に成功したようにみえても、再発する可能性が非常に高いがんです。
そのため、治療を受けたあとでも頻繁に検査(おもにX線撮影と血液検査)を受ける必要があります。
胸水
胸膜液は、通常は、胸膜(肺を包んでいる薄い膜)の表面をなめらかに保つために少量が作られます。
胸水とは、この液が異常に多くたまることです。胸水にはいくつかの型があります。
漏出性胸水とは、肺内の正常な圧力に障害が起こることにより引き起こされます。
漏出性胸水の原因の中で最も多いものはうっ血性心不全です。
滲出性胸水は、肺疾患の結果として現れます。
滲出性胸水の原因疾患としては、
がん、結核、薬の反応、肺の感染症、アスベスト肺、サルコイドーシスなどが挙げられます。
胸水の原因と型は、胸腔穿刺により液のサンプルを採取して調べます
(局部麻酔をして肋骨の間から針を胸腔内に刺し、液を採取します) 。
末期がんに対する統合医療の可能性
がんが多臓器へ転移することで末期がんと診断されてしまうと、 病院での積極的な治療が終了してしまうことがあります。 そのような場合でも西洋医療以外の統合医療で治療を継続することができます。 統合医療にはパン酵母抽出のベータグルカンやフコイダン等のサプリメントの他、 温熱療法などが利用されています。