生きることをあきらめない

乳がん、末期癌をあきらめない

癌=がん とは悪性腫瘍のことです。

乳がんは、乳腺にできるがんです。
女性に特有のがんと思われがちですが、男性も退化した乳腺をもっているので、 まれに乳がんになります。

乳がんについては、たいへん古い記録が残っています。 紀元前1600年ころの古代エジプトのパピルスには、 エジプトの医師たちが乳がんらしき「できもの」を「火の錐」で焼き切ったことが記されています。 しかし、当時は、乳がんが治った例はなかったそうです。
このときから数千年もの後の18世紀になると、 まわりの組織をふくめて乳がんを大きく切り取り、わきの下のリンパ節も切除する手術が始まりました。この手法は現在の手術と基本的に同じです。日本でもオランダ医学をおさめた華岡青洲が、1804年に乳がんの摘出手術に成功しています。その後、青洲のもとには多くの乳がん患者が訪れ、彼は150人以上を手術したといわれています。 こうして乳がんは、不治の病から治療できる病へとしだいに変わっていきました。

ところで乳がんにはさまざまな種類があります。
乳がんの中でも圧倒的に多いのは、乳管(腺管)に生じる「乳管がん(腺管がん)」です。 ついで乳腺葉や小葉に生じる「小葉がん」が多くみられます。 いずれも乳管や乳腺葉の液体を分泌する能力をもつ細胞ががん化する腺がんです。

乳管がん

乳管がんは、乳がんの約80パーセントを占めます。
乳腺で生まれたがん細胞は、はじめはたった1個です。 しかし、2倍、4倍と数が増え、しだいに大きなかたまりとなります。 そしてついには乳管小葉を包む膜(基底膜)を破り、 まわりの組織にしみ出すように広がっていきます。(浸潤)。

乳管がんは、発見時にがんがまわりに広がっているかどうかで、 浸潤がんと非浸潤がんに分けられます。 ほとんどの場合、乳がんが発見されるのは、まわりに浸潤しているからです。 しかし、検診でマンモグラフィー(乳房軟X線撮影)を受けると、 浸潤していないがんが見つかることもあります。

マンモグラフィーの普及している欧米では、非浸潤がんが20数パーセントを占めますが、 日本では5パーセント程度にすぎません。
こうして見つかる非浸潤がんの中には「がん」とよばれるものの、 浸潤も転移もせずに乳管内にとどまる良性の腫瘍もあります。 浸潤していない乳管がんのうち、悪性のもの、 すなわち本当のがんはふつう、組織の一部が死んでいるために、 それと見分けることができます。しかし、どちらなのかの確定が難しい場合もあります。

小葉がん

小葉がんは乳管がんに比べるとはるかに少なく、 乳がんの5~10パーセントです。

しかし、小葉がんは、しばしば両方の乳房にできます。 小葉がんも浸潤がんと非浸潤がんに分けられます。 小葉の非浸潤がんは、実際には良性の腫瘍とされます。 しかし、それ自体は良性でも、この病気になった女性は、悪性のがんを発症する確率が高くなります。 (25年以内に25パーセント)。
これは非浸潤がんが浸潤がんに変わるのではなく、 別のがんが新たに生じるものと考えられています。

炎症性乳がん

皮膚が炎症を起こしたように赤くなって熱を持つためにこの名があります。
しかし実際には炎症を起こしたのではなく、 乳房の皮膚にあるリンパの流れをがん細胞がさえぎるためにこのような症状が現れます。 このがんはまれで、乳がんの約1パーセントにすぎません。

しかし、進行が速く、悪性度が高いがんです。

乳房のパージェット病

乳管の出口近くで発生するがんです。
乳首や、それをとりまく乳輪に広がり、湿疹のようにみえます。
パージェット病は乳がん全体の1パーセントほどです。
そのほかの発症数は多くありませんが、 髄様がん、粘膜性がん、葉状腫瘍、管状がん、アポクリン腺がん、腺様嚢胞がんなどがあります。

末期の乳がんへの統合医療

乳がんが多数転移することで病院での治療を拒否されてしまうことがあります。 そのような場合でも西洋医療以外の統合医療で治療を継続することができます。 統合医療にはパン酵母抽出のベータグルカンやフコイダン等のサプリメントの他、 温熱療法などが利用されています。