生きることをあきらめない

末期がんとは

癌=がん とは悪性腫瘍のことです。

がんには、病巣が小さいうちに発見されることで 手術などで完全に治る可能性が高い「早期がん」と呼ばれるがんから、 治る可能性が低いと診断される「末期がん」まで、いろいろな段階があります。 「末期がん」を定義しなければならない理由は、 治る可能性の無い「末期がん」に対しては、 治す前提で治療にあたる他の段階のがん患者とは、異なる医療が必要になるからです。

「末期がん」では、「治癒をめざす医療」から「援助の医療」に転換し、 最後まで豊かで平安な日々を送るために介護し、 患者の苦痛を除くことに専念すること主眼となります。 しかし、医療上の立場によって末期がんの定義が異なるため、 診断を統一するのは困難です。

医療上の観点からの「末期がん」の定義は

  1. 手術、放射線治療、化学療法の全てが実施不可能な状態のがん
  2. 手術の不可能な状態のがん
  3. 手術、放射線治療のいずれも不可能ながん のいずれかに該当するがんを「末期がん」と考えられています。

一方、病状,余命を測る観点からの「末期がん」は

  1. 予想される生存期間が1ヶ月以内の状態のがん
  2. 予想される生存期間が3ヶ月以内の状態のがん
  3. 予想される生存期間が6ヶ月以内の状態のがん、
  4. 全身状態の極度に悪化したがん

と医師や医療機関によって、考える機関は様々です。 予想される生存期間=余命に関する予測も、 医師個人の経験による判断に拠っているため、根拠は明確ではありません。

つまり「末期がん」と診断されてさえも、 余命=生存期間が1年以上の患者も多いのが実情です。 もちろんその期間には病院以外での各種治療を試してみる機会はあるのです。