生きることをあきらめない

末期がんのホスピス

癌=がん とは悪性腫瘍のことです。

ホスピスとはがんなどの疾患が酷く進行していることから施せる治療が殆ど無く、 余命が永くは無いことが判明した患者が残された時間をできるだけ穏やかに 過ごすための医療施設です。 そのため、ホスピスでは、肉体的な苦痛を緩和するための治療だけでなく、 精神的な苦痛、孤独、不安などを軽減し、 患者さんやご家族とともに、命の意義を考えつつ、 最後の瞬間まで人としての尊厳を持ち続けられるように援助してくれます。

このホスピスは、 ホスピチウムというラテン語が語源の「ホスピス」はヨーロッパの中世期初期、 カトリック修道会が設けた無料宿泊所にいろいろな病人、 貧しい人たちを収容し、世話するところをホスピスと読んでいたのが始まりです。

日本では、1973年頃から末期がんに対するホスピス・ケアの思想が紹介され、 国内初のホスピスは1981年4月から静岡県浜松市の聖隷ホスピスから活動が開始されました。 1990年に診療報酬支払い制度の中で「緩和ケア病棟入院料」が認められたことで、 健康保険の適用が開始され、施設の導入が広がりました。 また、ホスピス・緩和ケアを行う施設に対して一定程度の経済的優遇措置も設定されました。 これ以後に、ホスピス・ケアを行う施設は徐々に増加し、 2002年には認可された施設は93をこえています。 日本ではホスピスの数は年々増加しており、全国の緩和ケア病棟承認施設は2006年2月1日現在153施設2890病床(緩和ケア Vol.16 No.2 March 2006 より) でも、病床数は都道府県によってかなりばらつきがある。